IT記者会講演再録

IT記者会Reportに掲載したインタビューと講演再録です

インフラ系へのサイバーアタック 「もしも」に備える人材育成の現場に行ってきた

サイバーアタックが何かと話題だ。社会インフラや産業基盤にかかわるシステムが誤動作や暴走を起こしたら、被害は甚大なものになる。リスクを認識し、必要な対策を講じることが重要なのだが、しかし的確な判断と指示を示せる能力の備えた高度セキュリティ人…

マイクロソフトがワークスタイルを変えた理由(わけ) 勘違いしないでください、儲けるためです

日本マイクロソフトが「テレワーク勤務制度」を実施したのは今年(2016)5月1日。勤務場所は「業務遂行可能な適正な場所」とし、在宅勤務制度とフレックス制度のコアタイムも廃止した。これって、今年2月に急逝した片貝孝夫氏(片貝システム研究所)が提唱し…

「J-SaaS全国キャラバン」パネル ITに使われない方法~要点は顧客と社員の満足度~

「J-SaaS全国キャラバン」で筆者が司会進行を担当したのは高松、大阪、札幌、名古屋、金沢、福岡の計6回。パネルディスカッションはともセミナーの最後(15:45~17:30)に設定されているため、「皆さん、残っていてくれるだろうか」「ちゃんと聴いてくれ…

派生開発推進協議会代表・清水吉男氏 XDDPから「IoT」に挑むー困難な状況をチャンスに変えるー(派生開発カンファレンス2016)

5月27日、横浜市の横浜開港記念会館で開催された「派生開発カンファレンス2016」(派生開発推進協議会主催)で、第7回目にして同協議会代表の清水吉男氏が初めて演壇に立ち、「XDDPから「IoT」に挑む」と題した基調講演を行った。派生開発/XDDPといえば既…

及川秀悟氏(ぴこねっと社長)受託でクラウド型システム【1】

昨年からIT業界は「クラウド」一色。受託型ITサービス会社の多くが戸惑いを隠せない中、「当社(うち)は10年も前からクラウド型のシステム開発に照準を当ててきた」という会社がある。(株)ぴこねっと(東京都港区愛宕)がそれだ。同社ばかりでなく、…

及川秀悟氏 受託でクラウド型システム(2)

インターネットがきっかけ――いまのお話だと、パソコン用の経理ソフト会社ですよね。オフコンがパソコンに変わっただけで、システム販売というビジネスモデルは変わっていない。それが転換したのはいつごろですか? 及川 きっかけになったのは、やっぱりイン…

及川秀悟氏 受託でクラウド型システム(3)

ビジネスチャンスは24時間・365日 及川 化粧品の通販会社はね、受注すると管理系システムが更新されて、それが宅配便会社や倉庫会社にダイレクトに配送指示を出すシステムになってます。――全自動。及川 その会社は、注文が増えると伝票を書く要員を増やさな…

ASP/SaaSの利用は大手から中堅・中小に ASPIC会長・河合輝欣氏、大いに語る

ASP・SaaSは饅頭の餡子 河合 SAP・SaaS白書は今回が3回目となるわけですが、ASPとSaaSの違いは何か、という議論にはすでに決着が着いている。SAPICの専門委員会で3年前、喧々諤々の議論をしまして、答は「見え方が違うだけで、本質は同じだ」というこ…

宇陀栄次氏 (株)セールスフォース・ドットコム 代表取締役兼米本社上席副社長(1)

郵政公社へのサービス提供が大きな話題となったのは2年前(2007年)の春。以後もセールスフォースは着々と市場を広げ、国内の契約者数は1,000社、ユーザー数は目標の20万を超えたと推定されている。なおかつ、政府の緊急経済対策を“追い風”に、官公庁からの…

谷上俊二氏/(株)TDCソフトウェアエンジニアリング代表取締役【上】

TDCソフトウェアエンジニアリングは、故・野﨑克己氏が1963年の12月、東京・神谷町に創業したソフト業界の“老舗”。今年6月、社長に就任した谷上氏は同社新卒採用一期生の純プロパーだ。就任後初の記者懇談会で「中堅ユーザーの“かかりつけ医”」戦略を打ち出…

宇陀栄次氏(2)

時間も戦略的な経営資源 私が申し上げたいのは、投入予算の大小だけではありません。いかに早く、的確にシステムを動かすか。これが現在のIT利活用に求められているということです。大きな予算を投入して長い時間をかけてシステムを作っているうちに、市場…

谷上俊二氏/(株)TDCソフトウェアエンジニアリング代表取締役【下】

“かかりつけ医”になろう 谷上 あまりそういう区分け方はしてません。「中堅・中小」と十把一絡げにするんじゃなくて、その会社の勢いというか、ビジョンというかを見ていきたい。 ――コンピュータ・メーカーやNTT系、“3,000億円クラブ”の業界大手がいる。そう…